産卵中のアキアカネ (新井)
そのためオスはねぐらなどで交尾相手のメスを探し、メスを見つけると尾つながりとなって飛びながら産卵場所を探します。その途中で交尾をすませ、適当な産卵場所にたどり着くと、オスとメスがつながったまま産卵を始めます。アキアカネが好む産卵場所は、泥がむき出しになったごく浅い水辺です。このため、雨のあとに運動場や舗装していない道にできた小さな水たまり、池の水際、稲刈り後の田んぼの水が溜まったくぼみなどがかっこうの産卵場所になります。オスとメスはリズミカルな上下動をして、メスのしっぽの先を水面や泥にたたきつけて卵を産み付けます。
 アキアカネに良く似たナツアカネも2匹がつながったまま産卵しますが、ナツアカネの場合は、しっぽを水面などにたたきつけけることはなく、空中で上下動をして卵を空中からばらまきます。また、アキアカネと違って稲刈り前の稲穂が実った時期の田んぼに産卵します。卵を産み終えたアキアカネはやがて力つきて死んでいき、木枯らしが吹く12月半ばにはその姿が見えなくなります。しかし、寿命が来る前に野鳥、カマキリやアブ、トンボなどに食べられたり、自動車にぶつかる、水に溺れるといった事故で命を落とすものもたくさんいます。自分の子孫を残すことができたものは、よほど幸運だったといえるでしょう。
  秋に産み付けられた卵はそのまま冬を越し、春になると卵からヤゴが孵ります。このため、運動場や道にできた水たまりのように、直ぐに干上がってしまい、春になっても水が溜まらないような場所に産卵したものは死んでしまいます。
  しかし、卵は乾燥に強いため、田んぼのように冬のあいだは干上がってしまっても、春になると水が
入りその後初夏まで水が蓄えられている場所では、ヤゴが育つことができます。学校のプールは冬のあいだ水が溜められていますので、干上がる心配はないのですが、ヤゴが成長し、あと少しで親になるというちょうどその時期に、プール開きに向けて掃除が行われるため、ヤゴもろとも洗い流されてしまいます。
  最近はそうしたヤゴを救出しようとする学校が出てきました。みなさんの学校ではどうでしょうか?卵から孵ったヤゴはミジンコなどの微少な生物を、大きくなるとボーフラやユスリカの幼虫などを捕まえて食べて育ちます。2ヶ月ほどかかって成長すると、早朝に水中から出てきて草などにつかまり、脱皮をして成虫に生え替わります。








産卵中のナツアカネ(新井)

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